プレイステーション5が、「VRR(可変リフレッシュレート)」に対応することが決定しました。
VRRは、モニター側でゲームのフレームレートにリフレッシュレートを同期させる技術です。ゲーミングPCでは「G-Sync」や「Freesync」「Adaptive Sync」などの名称で呼ばれています。
通常、垂直同期が取られていないフレームレートで出力すると、画面がちらついたり、映像が壊れて見えるような症状が出ます。これを「テアリング(tearing)」と呼びます。
PS5のソフトは通常、全て垂直同期を取っているため、テアリングが発生しませんが、その代わりフレームレート(1秒あたりのコマ数)は30fpsか60fpsに制限されています。また、処理落ちした時にかなりカクつきが起こります。
テレビ・PS5・ゲームソフトの3つ全てがVRRに対応することで、一部のゲームにおいてこれまでよりもスムーズでなめらかな映像でゲームをプレイできます。
さらに、垂直同期を取らずにすむため、ほんの少し遅延を改善することにも繋がります。処理落ちしても垂直同期を取らずに済むためカクつきが低減されます。
ただし、注意すべきことや、知っておくべきことがあります。
まず、モニター(テレビ)がVRRに対応している必要があります。
VRRに対応しているかどうかは製品によって異なります。VRRに対応しているテレビは製品情報にそのことが記載されています。
また、モニター/テレビ側がHDMI 2.1に対応している必要もあります。
PC用モニターの場合、Freesyncに対応している製品で過去3年以内に発売されており、なおかつHDMI 2.1に対応していれば、PS5のVRRも使えるはずですが、そもそも最近発売されたモニターでないとHDMI 2.1に対応していないので、注意が必要です。
VRR対応をあわてる必要はない
PS5がVRRに対応するからといって、慌てて対応するテレビを買う必要はありません。
まだゲーム側で対応しているソフトが少ないためです。ゲーム側が対応しないと、VRRは使えません。しかし、その数が今後は増えていくことでしょう。
VRRに対応したテレビやモニターは少しお高めです。
今後、PS5を持っている人やPS5を買う予定の人が、新しくテレビやモニターを買う場合、VRRに対応しているかどうかをチェックしておくのが良さそうです。
ただし、VRR自体はどうしても優先するべき機能ではありません。むしろ、モニターのリフレッシュレートや解像度の方が重要です。